2017.06.29

着物の概念

先日、夏着物(明石縮み)を着てぶらぶら♪

その時に、ベンチに座っておられた方に、こう声をかけられました。
「着物なんか着て暑くないんか」
私が暑苦しいのか、着物のイメージが「暑いもの」なのか。
もし後者だった場合、非常に悲しいものだな〜と、染々。
(前者でも辛い)
実際私も、この業界に携わるまでは、
「着物は難しい」
「着物はしんどい」
「夏の着物は暑い」
と思っていました。
ですが、去年の夏。
明石縮みを誂え夏の着物デビューをしました^ ^
「あれ、暑くない」
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「暑い」と思い込んでいたのは何だったんだ?
と、その訳を考えるものの3秒で諦め、すぐにネットで調べました。
そうするとそこには、「着物は暑くない」と書かれていたんです。
それには理由が…
着物は衣紋といって、首元をあけて着ます。
また、三八口(脇のところ)があいているため、必然的に脇から風が通ります。
人の体温は首元と脇を冷やすと体温が下がるとありますが、着物はそのように作られているんですね😮
また、もう一つ、涼しさを体感するのに絶対に欠かせないことは、素材を選ぶこと。
薄物の正絹、麻は通気性抜群。
浴衣の素材も綿素材で最近では綿紅梅という糸の織り方を工夫したものがあります。
やはり自然素材は良くできてる。
呉服屋だから分かることで、「夏着物が暑いなんてことはない。」ということをたくさんの方に体験して欲しいな。
夏着物が「暑い」と感じるのは多分、多くの浴衣やレンタル着物がポリエステルなどの化学繊維を使っているからじゃあないかな?
一度その体験をすると「着物が暑い」という印象だけがずっと残る。
そこから、「もう着物は着たくない」「着物はしんどい」という気持ちになってしまう。
これが、今の着物のイメージの現状なのかなーと。
それでも、少しでも今の時代に「着物」というものが日常として、身近に感じて頂けるように、ポリエステルでも、より正絹の風合いに近付くよう商品開発の研究を一生懸命にされている会社もあります。
より涼しく、より快適に、思うこと、望むことは誰もが一緒だと思います😊
少しでも多くの方に、着物の着心地の良さを感じて頂ける機会を作りたいと、只今模索中でありますm(__)m